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「曾野綾子の本」を古書交換会で落札

カテゴリー/ 我が国の文化と伝統 |投稿者/ ぶっくいん高知
2017年04月28日

P1110092 (800x587)P1110096 (800x800)東京古書組合の古書市(交換会)で

「曾野綾子の著作 125冊」を落札しました。

現在、産経新聞に彼女の「透明な歳月の光」というコラムが毎週水曜日に連載されており、

毎回、予想を覆(くつがえ)す内容で楽しみとなっています。

通常、この手のコラムでは理想論や建前でお茶を濁しておわり、という

批判されず、敵を作らず、笑いの一つもとれれば良い、つまり毒にも薬にもならない職業作家の文章が多いんですが、

曾野綾子が書く文章はそれらとは全く次元が違う、経験と信仰に裏打ちされた現実論なんです、

ちょっと長くなりますが例を一つ、

『【産経抄】2015.2.7

わがことながら日本人は、敗戦から70年という歳月をかけて本当に優しくなった。
「イスラム国」という名のならず者集団に、空軍パイロットが焼き殺されたヨルダンは、さっそく報復爆撃を始め、指揮官を含む55人以上を殺戮(さつりく)した。

ヨルダンでは、「なぜ2人も殺された日本がともに戦わないのか」という声が高まっているという。
日本には憲法の制約があって云々(うんぬん)、と説明しても、まず理解されぬだろう。

憎しみの連鎖を断たねばならぬ、というご高説は一見もっともらしい。
後藤健二さん自身も数年前、
「憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。-そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった」とつぶやいている。

だからといって、処刑直前も、彼はそんな心境だった、とどうしていえようか。
助けにいった湯川遥菜さんが斬首されたときの写真を持たされ、家族に脅迫メールを送られ、心ならずも犯人側のメッセージを何度も読まされた後藤さんの心境は、想像を絶する。

仇(かたき)をとってやらねばならぬ、というのは、人間として当たり前の話である。
第一、「日本にとっての悪夢の始まりだ」と脅すならず者集団を放っておけば、第二、第三の後藤さんが明日にも出てこよう。

日本国憲法には、「平和を愛する諸国民の公正と信義」を信頼して、わが国の「安全と生存を保持しようと決意した」とある。
「イスラム国」のみならず、平和を愛していない諸国民がいかに多いことか。
この一点だけでも、現行憲法の世界観が、薄っぺらく、自主独立の精神から遠く離れていることがよくわかる。
護憲信者のみなさんは、テロリストに、「憲法を読んでね」とでも言うのだろうか。
命の危険にさらされた日本人を救えないような憲法なんて、もういらない。』

ほんと、よく言ってくれた!

そんな訳で落札させていただきました。

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